トヨタグループのジェイテクト、ロボデックス開発中の次世代型に採用
トヨタグループで機械・自動車部品製造を手掛けるジェイテクトは3月3日、2019年10月に量産を開始した蓄電設備の高耐熱リチウムイオンキャパシタと補助電源システムが、ロボデックスが開発中の水素燃料電池ドローンの次世代機に搭載されると発表した。
ロボデックス製 水素燃料電池ドローン
物流やインフラ点検などでの利用に期待される産業用ドローンの長時間飛行の実現に向け、水素燃料電池の搭載・実用化が期待されている。ロボデックスは国内でいち早く水素燃料電池ドローンに関する経済産業大臣特認、国土交通省航空局の水素燃料電池の飛行許可を取得。国内外の企業と協力して実用化を目指している。
ただ、水素燃料電池は大出力の供給が苦手な点などがウィークポイント。キャパシタは放電や充電に要する時間が非常に短く、繰り返し充放電しても性能劣化が少なく寿命が長いことなどが特徴。ジェイテクトのキャパシタを補助電源システムと組み合わせて有効活用することができれば、水素燃料電池ドローンの運動性能を飛躍的に高め、機体の急上昇や加速もスムーズに行えると見込まれる。
また、キャパシタは高温や低温にも強く、天候条件が悪いところでも水素燃料電池ドローンを使えるようになると期待される。
ジェイテクト製 リチウムイオンキャパシタ
※以下、プレスリリースより抜粋(一部、編集部で修正)
水素燃料電池ドローンでのキャパシタの役割
・目標高度までのドローンの急上昇、ドローン加速時における電力アシスト。水素燃料電池の劣化抑制。
・キャパシタ高耐熱化により高負荷電力供給時のキャパシタ劣化も抑制、システム長寿命化に貢献。
・高温、低温下で優れた入出力性能を発揮し、過酷な飛行条件にも対応。
・強風時におけるドローンの姿勢安定化にも貢献し、水素燃料電池ドローンの信頼性向上。
・ドローン電源失陥時には不時着用のバックアップ電源として動作。(機能開発中)
(画像はジェイテクト提供)
(ロジビズ・オンライン編集部)