限られたスペースを有効活用、土産物などより多く収納可能に
JR東日本の子会社でベンチャー企業への投資などを手掛けるCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)のJR東日本スタートアップは3月15日、駅ナカ店舗などへの商品配送を手がけるジェイアール東日本物流、世界初のリニアモーターで自律搬送する次世代ロボット倉庫「CUEBUS(キューバス)」を展開するCuebusと連携し、東京駅で次世代のロボット倉庫の実証実験を行ったと発表した。
3月5~11日、東京駅のエキナカ倉庫内にCUEBUSを設置し、17種類の土産品を取り扱う11.25平方メートルの自動倉庫を構築。収容する商品の量を増やすための必要なスペックや適切な運搬スピード、入荷~ピッキング~出荷までのオペレーションの自動化の可能性を検証した。
CUEBUSを活用することで、格子状のユニット構造にすき間なくアイテムを敷き詰めて高密度に収容、スペースをより有効に使えるようになる。加えて、データ入力するだけで欲しいアイテムが自動的に運搬されることによるオペレーションの簡素化、シンプルな部材/構造で設置の際も大規模な工事が不要なため、旅客ニーズの変化に合わせたフレキシブルな運用も期待できる。
JR東日本スタートアップは実証実験の成果と課題を踏まえ、駅の限られたスペースを最大効率化するとともに、フレキシブルに出現/稼働する自動倉庫を活用した駅の魅力向上に資する新しいサービス展開を検討する。
今後は3月16~27日にかけ、東京駅の新幹線南乗り換え口改札前にある手荷物預かり所内の一区画にCUEBUSを設置、同じ狙いで実証実験を行う。
(藤原秀行)