第1弾はサメ肉利用の竜田揚げやにんじんコロッケなど、1年後に100品目程度まで拡大目指す
オイシックス・ラ・大地は4月7日、食材宅配サービス「Oisix」で同日、規格外品や未利用食材を積極的にメニューへ取り入れたミールキット「Kit Oisix」を取り扱う「Oisixサステナブルマーケット」を開始したと発表した。
第1弾として、Kit Oisix「サメ肉の竜田揚げ 生姜入り出汁仕立て」、ふぞろいで流通しなかったにんじんをアップサイクルした「ふぞろいキャロットのプチボール」を提供。その他、青果・加工品34品でスタートし、1年後には100品程度まで拡大する予定。
Oisixサステナブルマーケット」はふぞろい(見た目上の色・形・傷・サイズの規格外品など)、未利用食材(食べられるのに加工の手間がかかるためこれまで活用されず捨てられてしまっていた未利用部位、端材など)、アップサイクルやプラントベースと、様々な食材を使っている。
気仙沼に主に水揚げされるヨシキリザメとモウカザメのうち、ヨシキリザメは、ヒレを取った後の骨はパウダー、正肉はすり身にするなど捨てることなく活用されているものの、モウカザメの身は水分が多く、すり身に向かないため、ヒレを取り除いた後の正肉は有効活用できていなかった。
そこで、水分が多い分、熱を通すと固くなりにくくしっとりとした食感になる特徴を生かし、オリジナルメニューとして商品化。衣付けした竜田揚げを生姜入りの上品な出汁で味付けしており、これまでサメ肉を食べたことがない人にも楽しんでもらえるよう工夫している。
コロッケに使用しているにんじんは黄色とオレンジの2種類。味はおいしいものの、色違いや見た目がふぞろいといった理由で、畑で収穫されたものの一般には流通しなかったにんじんを利用したアップサイクルコロッケ。弁当やおつまみにも最適とみている。
持続可能な社会の実現に向けフードロス削減意識が高まる中、同社はロス削減に注力。需要予測・生産・製造管理徹底に加え、規格外野菜を積極的に「Kit Oisix」で活用、畑のロスを大幅に削減している。
流通プロセスでの廃棄は、一般的な小売企業は5~10%程度とみられる一方、同社は0.2~0.3%まで抑えているという。さらに、食材を使い切る「Kit Oisix」利用で、家庭でのロスも3分の1まで削減できると想定している。
(藤原秀行)