必要なデータを容易に抽出しハードル低減、今後は「2024年問題」対応した改善基準告知のアラートなども準備
トラック運送事業者の業務効率化支援を手掛けるスタートアップ企業のAzoop(アズープ)は4月11日、車両管理などの業務効率化をクラウドベースでサポートする「トラッカーズマネージャー」に関し、環境負荷低減のための活動に注力している各種運輸事業者を対象とした「グリーン経営認証制度」の申請書類作成を補助する機能を同日リリースしたと発表した。
同制度は公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団が運営を担っており、運送効率化による温室効果ガス排出削減など、一定レベル以上の取り組みを行っている事業者からの申請内容を審査、認証している。認証を取得している企業は自治体や各地のトラック協会から助成を受けられるなどのメリットがあり、社会的な信用度が高まることも期待されている。
トラッカーズマネージャーの新機能は、認証申請の際、ディーゼル車両の積載量別の保有台数など細かい情報を記入して書類を提出する必要があることに着目。認証申請時に求められる「エンジンオイル、オイルエレメント交換記録」「エアフィルターの清掃・交換記録」「黒煙・エアコン・空気圧の自主点検記録」といったデータをボタン 1つで容易に抽出できる。申請書類に合わせた車両サイズ区分・各種情報も同様に対応可能。さらに、情報のシステム入力作業も代行している。
同社は新機能を活用することで、人手が限られている中堅・中小のトラック運送事業者も同認証申請のハードルが低くなり、環境経営へのモチベーションが上がることなどが期待できると説明。
今後は事業実績報告書作成機能のほか、トラックドライバーの長時間労働規制が強化される「2024年問題」に対応した改善基準告知のアラートなど、随時機能をアップデートし、現在は100社ほどの契約社数を3年後に800社まで伸ばしていきたい考え。
(藤原秀行)