在庫保有能力60万点に増強、DXやAGVを使った効率的な物流実現
工具などの通販大手MonotaRO(モノタロウ)は4月21日、2021年11月に兵庫県猪名川町で開設した新たな大型物流拠点「猪名川ディストリビューションセンター(DC)」が4月20日に本格稼働を開始したと発表した。
自動搬送ロボット(AGV)や自動荷揃え装置の活用、システムによる配送区分選定の自動化など先進技術やDXを駆使し、出荷能力を大幅に増強しているのが特徴。プロロジスが開発した物流施設「プロロジスパーク猪名川1」に入居、フロアの大半に当たる約18万9000平方メートルを貸借している。
MonotaROの通販は前年⽐約20%の成⻑を続けており、物量の増加を受けた出荷・在庫保有能⼒の増強と物流の効率化を目指し、新拠点を稼働させた。
2017年に茨城県笠間市で稼働をスタートした「笠間DC」、21年に同県茨城町で稼働を始めた「茨城中央サテライトセンター」の2拠点と合わせて、これまで以上に多くの商品を迅速に配送できるようにする。在庫は60万点まで高めることを想定している。
日立製作所の小型無人搬送ロボット(AGV)を約800台導入。3月に稼働した新規システムとの連携など、オペレーションの自動化・省力化を推進し、23年の第2期稼働時には従来の1.6倍の出荷能力を実現させる計画。今回の第1期稼働により、約500名ほどの新規雇用を行う予定。
400台の小型無人搬送ロボット
(上)入荷品搬送エリア、(下)コンベアを行き交うコンテナ
(上)入荷バース、(下)ピッキング位置と数を知らせるプロジェクションマッピング(いずれもMonotaRO提供)
「猪名川DC」概要
住所:兵庫県川辺郡猪名川町
使用延べ床面積:合計約189,000平方メートル
在庫能力:計60万点
出荷能力(1日当たり):
第1期 2022年4月:9万行
第2期 2023年予定:9万行 合計18万行
※ (現状)出荷能力(1日当たり):笠間DC+茨城中央SC:13万行、尼崎6万行 合計 19万行
(藤原秀行)