CBRE1~3月調査、旺盛な需要背景に
シービーアールイー(CBRE)が4月28日公表した今年1~3月期の大規模マルチテナント型物流施設の賃貸市場動向に関する調査結果によると、福岡圏の平均空室率は0.0%となり、2019年第2四半期(4~6月)以降、調査のデータ上は2年9カ月にわたって四半期ごとに全く空室がない状態が続いている。仮にテナント企業が退出しても、後継が短期間で決まっている計算だ。
22年に計8棟が新規供給される計画で、このうち5棟は既に満床となっているという。1坪当たりの実質賃料は前期(21年10~12月)から0.3%(10円)上がって3260円だった。旺盛な需要を背景に上昇基調が続く。
CBREは「今後も安定的な需要が見込まれることに加えて、首都圏や近畿圏と比較すると物流用地を取得しやすいことから、福岡圏での開発に積極的なデベロッパーは依然多い」と分析している。
福岡圏の調査対象は、福岡と佐賀の両県を中心とする延べ床面積5000坪以上の24棟。
福岡圏の需給バランス推移(CBRE資料より引用)
(藤原秀行)