近鉄GHDが近鉄エクスプレスにTOBへ、完全子会社化目指す★続報

近鉄GHDが近鉄エクスプレスにTOBへ、完全子会社化目指す★続報

国際物流の環境激変受け、連携深め事業基盤強化図る

近鉄グループホールディングス(GHD)は5月13日、持ち分法適用関連会社の近鉄エクスプレスに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。

近鉄エクスプレス株式の保有比率を現在の47.09%(間接保有分含む)から引き上げ、完全子会社化を目指す。

新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的流行)やロシアのウクライナ侵攻で国際物流の事業環境が激変する中、完全子会社化で近鉄GHDと近鉄エクスプレスの連携を深め、事業基盤を強化したい考え。

TOBは5月16日から7月5日までで、1株当たり4175円で実施する。近鉄GHDが保有している分を除いた全ての近鉄エクスプレス株取得を目指すが、TOBへの応募が100%に達しなかった場合はスクイーズアウト(少数株主からの強制買い取り)を実施する。

完全子会社化が決まれば近鉄エクスプレスは東京証券取引所プライム市場への上場が廃止となる。近鉄GHDがTOBで近鉄エクスプレス株を100%取得できた場合、取得額は約1680億円の見込み。

近鉄エクスプレスは5月13日、TOBに賛同するとともに、株主にTOB応募を推奨する方針を発表した。同社としては株式の非公開化により様々な事業改革をより迅速に行えるようにしたいとの思惑もある。

(藤原秀行)

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