はしけ船や内航船活用、コロナ禍福の混乱回避
NIPPON EXPRESSホールディングスは5月25日、中国のグループ会社、NX国際物流(中国)有限公司(NX中国)が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中国国内の物流が大きく制限されているのを受け、グレーターベイエリア(大湾区、香港やマカオ、中国南部の広東省の9自治体のエリア)をはじめ、中国各地の内航海上輸送を活用したBCP対応ソリューションの提供を開始したと発表した。
華南エリアと香港間をつなぐバージ(はしけ船)輸送サービスと、内航船を活用した国内転送サービスの2種類を展開している。
前者は大湾区を面で捉え、深圳・広州発着など従来の輸送ルートに加え、東(恵州港)と西(珠海港)まで陸路で迂回し、海路で華南地区(深圳、東莞、広州など)と香港間をつなぐルートを開発。安定したバージ(はしけ船)輸送サービスを提供する。
後者は混雑する上海港からのトラック輸送を回避し、大連、天津、青島、寧波、厦門、深圳、広州、香港など中国各地へ内航船を使って転送する。
概要は以下の通り。
華南エリアと香港間をつなぐバージ(はしけ船)輸送サービス
サービスルート:珠海港~香港港(FCL/LCL)、恵州港~香港港(FCLのみ)
リードタイム:珠海ルート1日間、恵州港ルート2日間
サービス頻度:珠海ルート 毎日、恵州港ルート 週2便(火曜日発、金曜発)
その他:広州、東莞、南沙、深圳からも運行状況を確認の上、受託可能
サービスルート
中国におけるバージ輸送(いずれもプレスリリースより引用)
内航船を活用した国内転送サービス
リードタイム:(例)上海~大連、天津、青島、寧波、厦門、深圳、広州、香港 約4日間
サービス頻度:(例)週3便
中国国内トラック輸送の制約を回避することで、スケジュールの安定化を図る。
大口ロット貨物など大量輸送に対応可能。
(藤原秀行)