省エネデバイス導入など推進、24年度末までに燃費改善5%目指す
商船三井は9月27日、商船三井テクノトレード(MOLTT)、三井造船昭島研究所と商船三井グループ運航船の燃費改善・温室効果ガス排出削減を目的とした戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
3社から総勢約30人がプロジェクトメンバーとして集結。商船三井グループの運航船に省エネデバイス・技術を導入し、燃費改善を図る。今年5月に効率運航深度化を目的としてフィリピンに設立した商船三井子会社「EcoMOL Inc.」との相乗効果で2024年度末まで燃費改善5%(19年度比)の達成を目指す。
具体的には、船ごとに異なる特性や状態を包括的に考慮し、最適トリム、低摩擦塗料、プロペラ、PBCF、省エネオートパイロットといった多様な省エネ技術・機器を活用することや、入渠・停泊時の船体への最適メンテナンスを確立することなど、18種類にわたる対策を組み合わせ、それぞれの船に応じた最適な改善策を講じる計画。
商船三井のプロジェクトで各船搭載済みの機器から入手可能な粒度の高い実海域における運航データと工学的手法を用いて、高精度な解析と効果検証を進め、DCA サイクルに沿った改善を継続。効果的かつ体系的に取り組みを拡大していくことを想定している。
商船三井グループは「環境ビジョン2.1」で効率運航深度化を含む5つの戦略を通して、2035年までに輸送における温室効果ガス排出原単位を約45%削減(19年比)、および2050年までにグループ全体でのネットゼロ・エミッション(温室効果ガス排出実質ゼロ)達成を中・長期目標として掲げている。
(プレスリリースより引用)
(藤原秀行)