米KKRのTOB手続き遅れで価格変動などリスク低減狙い
SGホールディングス(HD)は10月13日、保有する日立物流株式の一部を同日付で売却したと発表した。
SGHDは今年3月末時点で、日立物流株式の9.76%を保有していた。今回、発行済み株式総数の1.3%(自己株式除く)に相当する110万株を市場外取引で譲渡した。2023年3月期の第3四半期(10~12月)に特別利益として投資有価証券売却益約40億円を計上する予定。SGHDの日立物流株式保有比率は8.5%程度に低下したもよう。
日立物流に関しては、米投資ファンドKKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)がTOB(株式公開買い付け)などで株式の9割を取得、買収する方針を公表済み。しかし、ロシアの規制当局との諸手続きに時間が掛かっているため、TOBの開始が当初想定していた9月下旬からずれ込み、11月上旬になる見通し。
SGHDは「今後も当該公開買い付けの遅延などによる日立物流株式の価格変動が、当社の財政状態・経営成績などに一定の影響を与えることも想定されるため、リスクを低減することを目的に、今般、保有する日立物流株式の一部を売却した」と説明している。
(藤原秀行)