山九、脱炭素支援の投資ファンドに出資

山九、脱炭素支援の投資ファンドに出資

主要顧客の素材・化学産業の取り組み加速に貢献目指す

山九は1月31日、素材・化学分野が専門のベンチャーキャピタル(VC)、ユニバーサル マテリアルズ インキュベーター(東京都中央区、UMI)が運営している、脱炭素支援の投資ファンド「UMI3号脱炭素投資事業有限責任組合」に出資したと発表した。具体的な出資額は開示していない。

UMIは優れた素材・化学企業の育成を通じて、日本の技術力を強化し、世界に通用する産業構造を醸成するとのビジョンを掲げ、企業や研究機関が保有する、将来の産業の礎となるような優れた技術・事業への投資活動を展開。素材・化学産業における新事業創出のプラットフォーム確立を目指している。

これまでUMIは素材・化学企業および金融機関と複数のファンドを組成してきたが、UMIが目指すプラットフォーム構築の取り組みを脱炭素領域に広げ、素材・化学産業以外のバリューチェーンを形成する企業とのオープンイノベーションを進めることを目的と
して、UMI3号脱炭素ファンドが組成された。

同ファンドは当初、17.1億円の規模で運用をスタートした。山九は同ファンドへの出資を通じ、主要顧客の素材・化学産業の脱炭素に向けた最先端の動向を精緻に捉え、再生エネルギーや脱炭素などに関連する新たな事業機会の創出に取り組んでいきたい考えだ。

UMI3号脱炭素投資事業有限責任組合(「UMI3 号脱炭素ファンド」)概要
設 立:2023年1月1日
ファンド総額:17億1000万円(初回クロージング額。2024年3月末まで募集継続予定)
運 用 期 間 :10年間(最長2年間の延長が可能)
投 資 分 野 :脱炭素領域(素材・化学に立脚する、またはシナジーがあること)

(藤原秀行)

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