パイオニアと豊田通商、ウィルポートが協業で「最適配送計画サービス」提供開始

パイオニアと豊田通商、ウィルポートが協業で「最適配送計画サービス」提供開始

ラストワンマイル業務支援システムに新機能追加

パイオニアと豊田通商、ウィルポートは2月8日、新たに物流業務の配送効率化・省人化をサポートするクラウド型最適配送計画サービスの提供を開始すると発表した。

新サービスはウィルポートが豊田通商と組んで2022年11月に運営を開始した、配送管理システム「Polaris Navi」を軸としたラストマイル配送業務支援サービスに、パイオニアが持つAIを活用したモビリティ管理効率化システム「Piomatix(パイオマティクス)」から商用車の運行ルートを最適化する「Piomatix LBS API」の機能を提供。配送ルートの作成や走行距離、所要時間の算出に生かし、サービス内で最適な配送計画を立案できるよう後押しする。

 
 

3社は拡張性の高いルートエンジンや広カバレッジのリアルタイム渋滞情報、正確性の高い運行時間予測技術から生成されたルート情報によって、受け取り指定時間の順守と輸送効率を両立したラストワンマイル配送サービスを実現すると説明している。

豊田通商の調査によると、同社とウィルポートによるラストワンマイル配送業務支援サービスを利用した配送の昨年11月実績を見た結果、配達指定時間に対し94%以上の正確性を達成すると同時に、総配送時間は約12%短縮し、総配送距離も約20%削減できたという。

【「Piomatix LBS API」を使用した「最適配送計画サービス」イメージ】

【Piomatix LBS API概要】
2023年2月現在、下図に示す3種類のAPIをラインアップ。(今後、順次拡張予定)
本件では「ルート探索API」「ルートマトリクスAPI」が活用されている


(いずれもパイオニア提供)

※以下、プレスリリースより引用
<主な特長>
①日本の道路環境や利用状況に応じて最適化された独自のルーティングテクノロジー
経路探索技術に関する80件以上の特許を保有しており、右左折の頻度、Uターン回避、車両の横付けのしやすさ、大型車の交通規制などの走行制約まで考慮した実用性の高いルート探索が可能。

 
 

②到着時間予測精度97.2%※を誇るシミュレーション能力
全国の主要道路をカバーするVICS渋滞情報にパイオニア独自のプローブ情報を組み合わせた、膨大な道路カバレッジを基に渋滞回避ルートを提供。さらに、ルート上の信号有無や信号の待ち時間まで考慮し、実際の所要時間や到着時間に近い精度(97.2%)で予測が可能。
※パイオニアのプローブデータ3.8万トリップを用いた社内評価で算出した交通情報考慮オプション利用時の数値

③豊富なルート最適化パラメータに基づく「プロフェッショナルサービス」の提供
100項目以上の豊富なパラメータの組み合わせにより、ルート算出条件を細やかに設計する「プロフェッショナルサービス」(オプション)を提供。「車種」「業種」「エリア」を含む業務特有の制約事項まで考慮した最適ルートを、当社ルートエンジニアがカスタムチューニングする。

(藤原秀行)

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