福山通運、「2024年問題」対応へ積み合わせ運賃10%値上げ表明

福山通運、「2024年問題」対応へ積み合わせ運賃10%値上げ表明

宅配も1~2%、600km超の長距離は割り増し方針

福山通運は2月9日、運賃を今年4月に値上げすると発表した。

同日開示した2022年4~12月期決算の説明資料によると、届け出の積み合わせ運賃を10%引き上げるほか、個人向けの「フクツー宅配運賃」も1~2%値上げする。

併せて、得意先の最低割引率は10%に引き上げる。

同社が得意としている長距離輸送に関しても、600km以上は割り増しとする。同時に、小口荷物や地区内荷物の取り扱い拡大を図る。

このほか、現在の物価水準と乖離が目立つ安い運賃の引き上げに向け、荷主企業と交渉する方針も強調。積み降ろしの待ち時間が発生している大型倉庫宛ての運賃にも割り増しを導入することを打ち出している。

同社は値上げの背景として、トラックドライバーの長時間労働規制が強化される「2024年問題」を考慮し、従業員の待遇改善に向けた給与改定のための原資確保を図ることを挙げている。今後は集配を担うドライバーの採用強化、長距離幹線輸送を手掛けるドライバーの手当改定などを進める方針。


改定の概要(福山通運決算説明資料より引用)

(藤原秀行)

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