「センター出荷型」への移行受け
小売業のEC展開支援システム「Stailer(ステイラー)」を提供する10X(テンエックス)は4月12日、イトーヨーカ堂の首都圏を中心とした店舗を起点とする配送サービス・顧客体験強化の共同検討を開始したと発表した。
両社は2020年6月、Stailerを活用し、「イトーヨーカドーネットスーパー」でネットスーパー業界初のスマートフォンアプリの提供を開始。アプリの利用者は従来のウェブサイトの利用者と比較して購入頻度や利用継続率が高い傾向が出ているという。
提供開始から3年弱が経過し、イトーヨーカドーネットスーパーのアプリは累計77万ダウンロードを突破するなど、イトーヨーカドーネットスーパーの利用者増加に貢献してきた。
イトーヨーカドーは新型コロナウイルス禍で急増した首都圏のネットスーパー利用ニーズを受け、さらなるキャパシティー拡大と収益化を目指し、従来の店舗出荷型からセンター出荷型への移行を発表済み。イトーヨーカドーネットスーパーのセンター出荷型への移行に際し、イトーヨーカドーと10Xは新たに「イトーヨーカドーの店舗資産を活用した未来のお届けサービス像」についての共同検討をスタートする。
イトーヨーカドーネットスーパーはセンター出荷型に切り替えが進み店舗からの出荷が不要となる一方、店舗では現在も、購入した商品を当日中に自宅まで届けるサービス「きいろい楽だ」や、店頭渡し予約商品の受け取り、オンライン注文の即配サービスなど、店舗起点の多様な買い物ニーズに対応するためのサービスを提供している。
さらに、海外・国内の事例ではネットスーパーと店舗の併用により顧客の利用金額は2倍以上へ上昇することが分かっており、両社はネットスーパーと店舗の両輪で顧客体験を向上させることが有効とみている。
(プレスリリースより引用)
(藤原秀行)