豊田通商が国内初、商用化ベースで継続的な船舶向けバイオ燃料の供給開始

豊田通商が国内初、商用化ベースで継続的な船舶向けバイオ燃料の供給開始

名古屋港でトヨフジ海運の自動車運搬船に、社食などから回収の廃食油活用

豊田通商は5月10日、グループの豊通エネルギーと連携し、名古屋港でトヨフジ海運の運航する船舶向けに、国内初となる商用化ベースでの継続的なバイオ燃料の供給を4月に開始したと発表した。

豊田通商は2021年4月、シンガポール港で初めてバイオ燃料の運航実証を実施。22年4月以降、名古屋港では港内を運航するタグボートや内航船に向けて、燃料供給船が接舷(横付け)する「Ship to Ship方式」でバイオ燃料の供給トライアルを行うなど、商用化に向けてバイオ燃料の有効性や供給のオペレーションといった検証を進めてきた。

これまで供給トライアルを行ってきたトヨフジ海運の自動車運搬船「とよふじ丸」(内航船)向けに、豊通エネルギーが同じくShip to Ship方式でバイオ燃料を供給。

バイオ燃料自体もこれまでと同じく、豊田通商がダイセキ環境ソリューションと協力し、トヨタグループや豊田通商グループ企業の社員食堂などから回収した廃食油を継続的に調達、原料の一部として精製、重油と配合したものを使用する。

豊田通商は、本供給の実現は国内におけるバイオ燃料のサプライチェーンおよび常時利用確立の第一歩になると期待。世界的に求められている海運業界のカーボンニュートラル推進の一助になると強調している。

(藤原秀行)

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