公取委が調査開始後に取りやめ
公正取引委員会は8月10日、関東を地盤にディスカウントスーパーを展開しているオーケー(横浜市)が納入事業者に対し、競合店に対抗して商品を値下げした場合に、値下げ分の一部を補填するよう要請していたと発表した。
公取委は独占禁止法で禁じている、取引上の優位な立場を利用して相手に無理な要求をし、不当に不利益を与える「優越的地位の乱用」に該当する可能性があるとみて今年の春に調査を開始。その後、オーケーは要請自体を取りやめたと公取委に報告したため、調査を打ち切った。
実際に約30社が要請に応じていたという。
公取委は「オーケーに対し、今後とも、大規模小売業者と納入業者との取引の適正化に向けて監視を続けていく旨伝達した」と説明している。
オーケーは「従来、一部の商品について、競合店対抗値下げ発生額を一部のお取引先様に補填いただくことがあった。今般、公正取引委員会よりお問い合わせを受けたことを機に弊社内で見直しを行い、今後、当該補填を取りやめることとした」と説明。
競合店対抗の値下げは継続すると強調した上で「今後ともコンプライアンスを一層徹底していく」と表明した。
(藤原秀行)