データのやり取り容易に
日本郵船は8月16日、船舶の評価・格付けを手掛けるRightShip(ライトシップ)、インドで海事領域の技術開発などを担うSolverminds(ソルバーマインズ)の2社と共同で今年6月、日本郵船グループの船舶管理業務の共通プラットフォーム「NiBiKi(ニビキ)」とRightShipのデータプラットフォーム「RightShip Platform(ライトシッププラットフォーム)」の一部を連携させたシステムを開発したと発表した。
3社は船主・船舶管理者とRightShipの間で、PSX検査(日本に寄港する外国船への立ち入り検査)結果に関するデータ共有で大きく業務効率化を進められると見込む。
3社合同ミーティングの集合写真
RightShipはPSC検査や船齢、旗国などの情報を基に各船をスコアリング(点数付け)している。各船のスコアは荷主や用船者が船舶契約を結ぶ際、重要な参考情報として活用している。
これまでは船主・船舶管理者がPSC検査のデータをRightShipと共有する際、本船がNiBiKiに入力した情報を、双方の担当者が電子メールでやり取りし、各データプラットフォームに手作業で入力していた。
システム連携により、入力の二度手間を省き、船主・船舶管理者は本船から受信したPSC検査のデータを即座にRightShipへ提出できるようになる。さらに、PSC検査の指摘事項を踏まえて船主・船舶管理者が立てた是正計画をRightShipでも完全に可視化、是正計画の承認まで一気通貫で行えると想定している。
イメージ図(いずれも日本郵船提供)
(藤原秀行)