専門知識なくても適切な項目選択可能に、データ分析し経営改善後押し
Azoopは8月24日、運送業務支援サービス「トラッカーズマネージャー」で、車両の修理・整備箇所の入力をAIで補助する新機能を追加したと発表した。
新機能の活用で車両に関する専門知識がなくても手間・誤りなく修理・整備箇所の入力を完了できるようになると見込む。
また、適切な修理・整備箇所が選択されたデータが蓄積されることで、より正確に車両の修理傾向や原価・収支状況を把握・分析することが可能になるとの効果も想定している。新機能は「車両管理プラン」「運行管理プラン」を契約しているユーザーが対象。
トラッカーズマネージャーは整備会社から送付される明細に記載されている「実施年月日」「費用」「修理・整備箇所」などを入力することにより、車両ごとの修理・整備履歴を一元管理できるのが特徴。
同機能で管理できる項目のうち「修理・整備箇所」は、整備会社ごとに記載の仕方が異なり、専門用語や略字が使用されていることが多いため、車両に関する専門知識を持たない人が明細から「修理・整備箇所」を正確に読み解くことが難しいという課題を抱えていた。
また、入力担当者が明細から修理・整備箇所を読み解けない場合、修理・整備箇所に「その他」を選択するケースも多く、正確なデータが蓄積されず車両ごとの修理傾向や原価・収支状況の把握にデータを活用しづらいという問題も起きていた。
そこで機能をアップデートし、車両に関する専門知識のない人がデータ入力を担当する場合でも「修理・整備箇所」を適切に選択できるよう、AIで入力を補助する新機能の追加に踏み切った。
請求書や記録簿などに記載されている単語・文章を入力すれば、AIがその内容から修理・整備箇所を推測、画面上に表示する。ユーザーは表示された修理・整備箇所をそのまま選択することで、適切に修理・整備履歴を残せるようになるとみている。
「修理・整備箇所の選択肢推測」画面(Azoop提供)
本機能を通じて修理・整備情報をより適切に入力できるようになると、修理・整備の履歴データの活用につなげられると指摘。例えば、「どの箇所の修理・整備に費用が多くかかっているのか」「車両の年式や走行距離などによって、その傾向がどう変わるのか」など、蓄積された修理・整備データを原価把握や収支最適化といった経営分析・判断にも活用できると提案している。
(藤原秀行)