【現地取材・動画】ACSLが小型空撮「セキュアドローン」公開、利用拡大へ技術向上とサポート充実の両面で対応

【現地取材・動画】ACSLが小型空撮「セキュアドローン」公開、利用拡大へ技術向上とサポート充実の両面で対応

実務に即した訓練可能なシミュレーター提供も準備

ACSLは8月24日、さいたま市内で、同社が開発したセキュリティー対策を強化している小型空撮ドローン「SOTEN(蒼天)」などのデモンストレーションと体験会を開催した。

デモと体験会は全国10カ所で順次実施している。この日は民間企業などから約30人が参加。ACSLはSOTEN(蒼天)と、高精細な画像撮影などが可能でインフラ点検、災害対応、警備などへの活用を見込む「PF2-AE」の2種類を公開し、騒音を抑えてスムーズに上空を飛行する姿などを参加者に披露するとともに、実際に操縦も体験してもらった。

ACSLの担当者は、SOTENに関して機体を飛ばさなくても、実務に即した訓練がバーチャルにできるシミュレーターの提供を近く開始することを予定しているほか、撮影した対象が具体的にどこに位置しているか経度などをすぐに割り出せるようにする技術の開発も進めていると説明。

昨年12月に政府が有人地帯上空でのドローンの目視外飛行「レベル4」を解禁するなど、今後さらに物流や空撮、測量、災害対応などの領域で利用が広がっていくと見込まれるのを踏まえ、技術向上とサポート充実の両面で対応していく姿勢を強調した。


SOTEN


夏空へ飛び立ったSOTEN

この日はACSLの担当者が、SOTENが撮影するシーンに合わせて様々なカメラを簡単に取り外しできる点や、防塵・防水性に優れている点などをアピール。経済安全保障の意識が高まる中、ISO(国際標準化機構)の規格を満たし、政府の調達にも適しているセキュリティー対策を施していることも全面に打ち出した。通信や撮影データの暗号化にも対応しているとアピールした。

PF2-AEは、荷物運搬用の器具を取り付けることで、1.5kgまでの荷物を運べる上、遠隔で切り離すこともできる点などを説明。内蔵のカメラで建物の外壁のクラック(ひび)やさびなどを細かくチェックできることもPRした。


SOTENのカメラで撮影したリアルタイムの映像


自動的に測量も可能


約30人が会場に集まり、カメラ映像などを注視した

(藤原秀行)

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