国内初、自動運転レーンを茨城・日立の一般道に設置へ

国内初、自動運転レーンを茨城・日立の一般道に設置へ

政府のデジタルライフライン整備検討会議で中間取りまとめ

政府は9月15日、岸田文雄首相が注力している、先進的なデジタル技術を活用して経済成長を実現する「デジタル田園都市国家構想」に基づき、「デジタルライフライン全国総合整備会議」の第2回会合を東京・霞が関の経済産業省で開催した。

政府は物流現場の人手不足や災害の激甚化などの社会課題解決に向け、2023年度末ごろをめどに、今後10年程度を対象に自動運転やドローン、AIなどを全国に広めていく「デジタルライフライン全国総合整備計画」を閣議決定する予定。

同日の第2回会合は、経産省が同計画に先行して進めていく取り組みの概要を「中間取りまとめ」案として提示、おおむね了承を得た。この中で、自動運転の実用化を後押しするため、自動運転に用いるレーン「自動運転支援道」を、既に公表している高速道路に加え、新たに茨城県日立市の一般道にも2024年度に設けることを検討する方針を示した。

日立市ではJR大甕(おおみか)駅周辺に自動運転のレーンを設け、バスを走らせる見通し。専用レーンにするか、優先レーンの扱いとするかは今後詰める。

高速道路は24年度に新東名高速道路の駿河湾沼津SA~浜松SA間に、25年度以降に東北自動車道の6車線区間の一部にそれぞれ自動運転レーンを設置することを検討するとあらためて明記した。

中間取りまとめは併せて、ドローンを物流などに使いやすくするため、24年度に専用の航路(空路)を埼玉県の秩父地域で送電線周辺に、静岡県浜松市の天竜川水系の上空にそれぞれ設けることを検討すると従来の見解を再度表明した。

(藤原秀行)

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事