アート引越センター、仙台放送と東北大が共同開発した脳トレでドライバーの事故防止へ

アート引越センター、仙台放送と東北大が共同開発した脳トレでドライバーの事故防止へ

経験浅めの若年層対象、地域限定で10月にトライアル開始

仙台放送は9月19日、東北大学加齢医学研究所(川島隆太教授)と共同開発した「運転技能向上トレーニング・アプリAI版」を含む新しい脳のトレーニング「BTOC(ビートック)」を、アート引越センターのトラックドライバー向けに10月1日から提供すると発表した。

「BTOC」は「Brain Trainer On Cloud」の略で、「運転技能向上トレーニング・アプリAI版」(特許取得済み)の主要機能を、法人や団体でも利用しやすいクラウドサービスへ進化させている。業務で自動車を運転する様々な業界で社会実装が進んでいる。

アート引越センターは運転経験が比較的浅い若年層ドライバーの運転能力向上を目指し、地域限定でトライアルを始める。


BTOCを導入するアート引越センター(仙台放送提供)

仙台放送は、東北大加齢医学研究所と産学連携で共同開発した「運転技能向上トレーニング・アプリ」のスマートフォン版サービスを、2020年から保険会社や自治体向けに提供。テレビやタブレットなどの端末を利用した「作業速度訓練による安全運転能力向上プログラム」で、実際の運転行為や疑似運転行為(シミュレーターなど)を伴わない日常的な認知トレーニングにより、運転技能の維持・向上を目指すのが狙い。

同アプリを活用し、ドライバーの運転技能向上や認知機能低下の抑制、安全・安心なモビリティ社会の実現に向けて取り組んできた。

21年4月からは、同アプリにAIを搭載。個々のトレーニング状況をAIが解析し、プレーヤーごとに最適なトレーニングへ調整する機能を拡張するなど、「運転技能」「認知機能」「感情状態」の向上に加え、安全運転管理や商品開発などデータ活用の幅を広げてきた。

(藤原秀行)

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