通販大手スクロール、静岡地盤の物流企業サンワネッツを買収へ

通販大手スクロール、静岡地盤の物流企業サンワネッツを買収へ

24年1月予定、ソリューション事業強化図る

カタログ通販大手のスクロールは10月10日、静岡を地盤とする物流企業のサンワネッツ(サンワNETS、静岡県袋井市)を買収する方向で、同社の山﨑久隆会長や水谷欣志代表取締役と基本合意したと発表した。山﨑会長と水谷代表取締役で合わせてサンワネッツ株式の51.53%を保有している。

スクロールが独占交渉権を持ってサンワネット側と具体的な取得株式数や買収額などを詰める。現時点では11月15日に株式譲渡契約を結んだ上で、2024年1月4日付で買収する予定。

スクロールは現行の中期経営計画で「EC・通販企業」からダイレクトマーケティングに関するあらゆる知見やノウハウを駆使して顧客のニーズに応える「ダイレクトマーケティングソリューションカンパニー(DMSC)」への転換を打ち出している。DMSCの中心事業として、物流のソリューション事業を位置付けている。

サンワネッツは1970年設立で、トラック貨物運送や倉庫運営など幅広く物流サービスを提供し、関東・静岡・中京を結ぶ強固な事業基盤を備えている。傘下に収めることで、ソリューション事業を強化していきたい考え。

サンワネッツの2023年3月期の連結売上高は121億円、営業利益は7億2300万円だった。

(藤原秀行)

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