協力事業者への支援継続に意欲
山九は10月31日、2023年9月中間決算発表の記者会見をオンラインで開催した。
諸藤克明専務取締役は、トラックドライバーの長時間労働規制強化に伴う物流現場の混乱が懸念されている「2024年問題」に関し「残業の抑制に向けた対応や、そのために人を増やしながら工事を進めるといった体制をずっと取ってきて、今は進捗を追い掛けている。(法施行まで)あと半年となった今からは最終仕上げに入る」と説明、現時点で24年4月以降、物流やプラントエンジニアリングなど主要事業に大きな混乱は生じないとの見通しを示した。
諸藤氏は、取引関係のあるトラック運送事業者に加えて、倉庫事業者ともパートナー会議を設置し、情報共有や待遇改善などでトラックドライバーや庫内スタッフの要員確保に努めていることに言及。
「協力会社の皆さんと一緒に対応していく状況をずっとやっている。今後は状況がさらに厳しくなるのに向けて行動を起こしていかなかいといけない」と語り、協力会社との連携をさらに強化していく姿勢をアピール。パートナー企業への代金の現金払いによる資金繰り支援などの取り組みを継続していくことに意欲を見せた。
ハコベルへの出資を決めたことについては「当社はこれまで自前でサービスなどを作っていくことが多かったが、事業展開のスピードや輸送形態の特性などを考慮すると、(ハコベルへの出資が)最適と判断した。オープンプラットフォームのスタンダードを一緒に作り上げていきたい」と述べた。
(藤原秀行)