工場内の紙帳票40種以上をデジタル化、集計作業自動化
工場や店舗などの現場作業効率化とペーパーレス化をノーコードで実現できるソフトウエア「カミナシ」を展開しているスタートアップのカミナシは12月7日、日本ハムグループで畜肉の加工を手掛ける日本ハム北海道ファクトリー(北海道旭川市)の青森生ハム工場が「カミナシ」を導入したと発表した。
(カミナシ提供)
日本ハム北海道ファクトリーは、北海道・東北の3カ所に工場を展開。そのうちの1つ、グループの生ハム製造を一手に担っている青森生ハム工場は製品の安全・安心を担保するための品質保証や工場内の設備管理などの業務に、毎日300枚以上の紙帳票が発生していた。
紙帳票による管理では、印刷や各部門への配布、回収、保管に1日30分以上の時間を要しており、業務負担の大きさがヒューマンエラーを引き起こしていた。
同工場は紙帳票をデジタル化することで業務効率化を実現するとともに、従業員の心理的負担を削減してより働きやすい環境を整えようと、「カミナシ」採用に踏み切った。
従来は、紙帳票に記されたデータをExcelに転記して集計してきたが、「カミナシ」を取り入れ、工場内で使用していた約40種の帳票をデジタル化。特に設備管理業務は「カミナシ」に直接入力することで集計作業も自動化できるため、集計作業を100%削減し、業務効率化に成功した。
また、これまでは日々の点検作業の記録を紙帳票へ記入していたことで、作業者の誤記や管理者の見落としなどのヒューマンエラーが発生してしまい、従業員にとっても精神的な負担となっていた。「カミナシ」導入後は、基準値以外が入力された場合はアラートが表示され、入力ミスそのものを削減。
その他、逸脱時には管理者にリアルタイムでメールを通知する体制も築いたことで、作業者、管理者ともにヒューマンエラーが抑制され、誤記や見落としに対する従業員の精神的負担も大幅に軽減しているという。
(藤原秀行)