「アマゾンフレックス」登録ドライバーらが労組結成、団交申し入れ★一部修正

「アマゾンフレックス」登録ドライバーらが労組結成、団交申し入れ★一部修正

最低報酬額の引き上げや労災保険適用など要求、会社側は「受領した書面の内容確認中」と説明

※アマゾンジャパンのコメントを2カ所追加いたしました

アマゾンジャパンと直接業務委託契約を締結した個人事業主がインターネット通販の商品を配送するプログラム「Amazon Flex(アマゾンフレックス)」に登録しているドライバーらが1月16日、新たに労働組合「Amazon Flex ユニオン」を結成したと発表した。

個人が加盟する労組「総合サポートユニオン」内に立ち上げた。当初の組合員は数人とみられ、今後さらに参加者を募っていく方針。アマゾンフレックスの登録ドライバーが労組を結成するのは初めてとみられる。

Amazon Flex ユニオンはアマゾンジャパンに対し、最低報酬額の引き上げや取り扱う荷量の上限設定、労災保険の適用など労働条件改善を求める団体交渉を開くよう申し入れた。報酬決定などのアルゴリズム(条件)開示も要求している。

アマゾンジャパンは1月16日、今回の労組結成と団交要求について「現在、受領した書面の内容を確認しております」とのコメントを出した。

Amazon Flexは軽貨物車や軽乗用車を所有していればすぐに始められる上、個人事業主が働く時間や場所を自由に選択できる点などをアピールしており、登録しているドライバーはスマートフォンのアプリを使って配達を希望するエリアの予約などを行い、週払いで報酬を受け取っている。

しかし、Amazon Flex ユニオンを立ち上げたメンバーらはインターネットのnoteで「車両やガソリン代、保険料などの経費を差し引くと賃金水準は低く、また、どのようにして報酬が決定されるのかの仕組みは明らかにされていません。そのため、経済的に極めて不安定な状況に置かれ、生活のために長時間労働やダブルワークを余儀なくされています」と説明。

「ドライバーは日々、配送の技術を磨いていますが、アマゾンから要求される荷量は増える一方で減ることはありません」「明確な理由を示されないまま突然アカウント(契約)停止に追いやられる可能性もあり、常にアマゾンの評価などを気にしながら追い込まれて働かざるを得ません」などと業務の負荷が重い窮状を訴え、労組結成を決めた背景を明らかにしている。

アマゾンジャパンはAmazon Flexについて「もしデリバリーパートナーの方が、契約(アカウント)やポリシー違反などに関するAmazonからの通知にご懸念や質問をお持ちの場合は、Amazonに対しフィードバックを行い、再検討を求めることができます。各ブロックの配達後にデリバリーパートナーからのフィードバックをうかがうといった取り組みも通じ、デリバリーパートナーとお客様がともに安全かつポジティブな体験ができるように、Amazon Flexプログラムを運営しております」と強調している。

(藤原秀行)

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