三菱HCキャピタルがロボティクス事業の強化・拡大へ社内専門組織を4月設置、物流など対象に

三菱HCキャピタルがロボティクス事業の強化・拡大へ社内専門組織を4月設置、物流など対象に

アセット活用などのノウハウ生かし、食品や施設管理の領域も注目

三菱HCキャピタルは2月9日、ロボティクス分野のる新規事業の開発・推進を加速するため、4月1日付で専門組織「ロボティクス事業開発部」を設置すると発表した。

世界のロボット市場は2020年時点で約3兆円に達し、労働力不足などを背景に今後も年平均で15%程度の成長が見込まれ、2030年には約13兆円規模まで伸びるとの調査結果もある。

同社はマテリアリティ(率先して取り組み重要課題)の1つに「最新技術を駆使した事業の創出」を掲げており、不動産などアセットの運用に関するノウハウやパートナー企業との幅広いネットワーク、ファイナンス機能などを組み合わせたコーディネート機能といった強みをロボティクス分野で生かせると判断。経済産業省が主導する論議などに参画してきており、2021年度以降は他社との協働、パートナーシップで「食品」や「施設管理」、「物流」などの分野でロボティクスに関する各種実証実験、補助事業にも取り組んでいる。

物流ではビックカメラ、山善とともに経済産業省が採択した、物流施設におけるロボットを活用した実証事業に代表企業として名を連ね、ビックカメラの物流施設で単品ごとに必要
な個数を在庫から運び出すピースピッキングを担う協働ロボットの効果的な活用事例の創出に向け、実証を始めている。

ロボティクスは同社が現行の中期経営計画で掲げている「ビジネスモデルの進化・積層化」の「アセット活用事業」にも該当しており、中長期的な利益成長の柱の1つに位置付けている。専門組織の立ち上げで取り組みを強化する。

「ロボティクス事業開発部」は既に取り組みを開始した「食品」や「施設管理」、「物流」などの分野に加えて、新たに「小売」、「建築」などの幅広い業界・分野を対象に、ベンチャー企業やパートナー企業とのアライアンスを通じたエコシステムの構築を図る。

(藤原秀行)

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