コスト大幅低減期待、30年までに全体の3割置き換え目指す
AZ-COM丸和ホールディングス傘下の丸和運輸機関が、中古のガソリン車を改造したEV(電気自動車)をラストワンマイル配送に投入する準備を進めていることが分かった。
物流業界で脱炭素への取り組みが強く求められているのに対応する。近く正式発表するとみられる。
活用するのはスズキ製の軽商用バン「エブリイ」で、2030年までに業務で使用する全車両の3割程度に相当する約1000台を中古ガソリン車改造のバッテリー交換式EVに置き換えることを念頭に置いているもようだ。
リース大手のみずほリースと組み、EVをリースで順次導入。車両の改造はEVの企画・開発などを手掛けるスタートアップのFOMM(フォム、横浜市)が担う。
改造費用は1台当たり100万円超になる見込みで、丸和運輸機関はEVを新車で導入する場合より大幅にコストを減らせると期待しているようだ。丸和運輸機関の各営業拠点に交換式バッテリーの充電器を配備、運用を効率化することも狙っている。
物流業界ではラストワンマイル配送にEVを導入する動きが広がっている。今後は丸和運輸機関のように、中古のガソリン車を改造することも物流企業の有力な選択肢に加わる可能性がある。
(藤原秀行)