C&FロジHDの新中計は22年3月期に売上高1160億円

C&FロジHDの新中計は22年3月期に売上高1160億円

自社インフラの拡充とベトナムなど東南アジア展開を加速

C&Fロジホールディングス(HD)は5月8日、2020年3月期~22年3月期までの3カ年にわたる新中期経営計画を発表した。

「グローバルに変化する食品物流を担う低温を核とする総合物流情報企業の実現」をスローガンに掲げ、低温食品物流で培ってきた経験と豊富な自社アセットを生かして事業拡大ならびに新規領域への進出を推進。最終期の連結業績目標を売上高1160億円、経常利益50億円、経常利益率4.3%に設定するとともに、低温食品物流におけるリーディングカンパニーの地位確保に取り組む姿勢を打ち出した。

新中計では「新たなインフラ整備と営業開発の推進」を基本方針に据え、DC事業とTC事業でそれぞれ拠点の拡大・再編などを進める。保有する自社インフラをフル活用した営業展開により、各事業部が得意とする分野を一体化した顧客サービスと物流品質のさらなる向上を図る。

重点施策に
①インフラ整備による既存業務の効率化および新規業務の獲得
②顧客のニーズを先取りした提案型営業による収益拡大
③新技術導入による業務効率化および安定化
④人材確保と活用
⑤新たな成長ステージの確立
――の5項目を明示。

具体的には
①幹線輸送の自社化推進による収益基盤の強化、北海道・東北・北陸・中国・南九州エリアの配送体制安定化
②グループ総合力の結集を通じて重要顧客との関係をより強化、コスト構造の変化に対応した料金体系の見直し提案
③IT技術導入による倉庫内・輸配送業務の効率化および安定化、新たな機能・仕組みの導入
④福利厚生の充実と処遇改善による定着率向上、多様な人材が長く活躍できる労働環境づくり、働き方改革・ライフスタイルを考慮した労働環境への柔軟な対応
⑤ベトナムでコールドチェーン確立に向けた既存・新規事業の拡張、ベトナム以外の東南アジア諸国への事業展開、新たな事業ドメインの創出、国内外でM&Aの活用
――などを挙げる。

設備投資額は19年度:100億円、20年度:150億円、21年度:120億円を予定。新中計期間中に複数の新規施設が完成する見込みであることから、これらが本格稼働する24年度には連結ベースで売上高1300億円、経常利益65億円、経常利益率5.0%の増収増益を想定している。

(鳥羽俊一)

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