SOxやCO2排出量削減可能、アンモニア輸送にも対応
日本郵船は3月13日、アストモスエネルギーと共同保有する大型LPG(液化石油ガス)運搬船の命名式が3月1日、川崎重工業坂出工場(香川県坂出市)で行われたと発表した。
本船は2003年に竣工したGAS CAPRICORN(ガス カプリコーン)以来、21年ぶりの両社共有船。日本郵船はアストモスエネルギーとの密接な関係をさらに強化するとともに、環境に配慮した船隊整備を進め、サプライチェーンの低・脱炭素化を推し進める。
本船は重油とLPGを燃料として使用できる二元燃料エンジンを搭載。日本郵船としては3隻目になる。軸発電機を採用しており、主機からプロペラにつながる軸の回転を利用し発電することで、通常航海中のディーゼル発電機稼働を停止、完全LPG燃料航行を実現できるという。
LPGを燃料として使用する場合、日本郵船の従来船の重油焚きに比べ、排気ガス中の硫黄酸化物(SOx) が95%以上、CO2が20%以上削減できる見通し。
LPGの他にアンモニアも積載することができるため、今後需要の増加が見込まれるアンモニア輸送にも対応が可能。
<本船概要>
(日本郵船提供)
全長:229.90 m
型幅:37.20 m
深さ(型):21.90 m
夏期満載喫水(型):11.65 m
積載容量:86,953 ㎥
(藤原秀行)