一部の国・地域で審査継続、「株式交換実行方針に変更なし」と強調
ANAホールディングス(HD)と日本郵船は3月22日、ANAHDが日本郵船傘下で航空貨物輸送を展開している日本貨物航空(NCA)を株式交換で買収する時期について、公表していた今年4月1日から7月1日に変更すると発表した。
ANAHDは当初、NCAを昨年10月1日付で子会社化する計画だったが、既に2回延期しており、今回で3回目となる。
ANAHDと日本郵船は時期変更について「一部の国・地域での(競争法抵触有無の)審査が継続しているため」と説明。「株式交換を実行する方針に変更はない」と強調している。
NCAは2010年に日本郵船の完全子会社となったが、運航・整備体制拡充のための機材更新や人員育成に多大なコストを要することなどが課題となっていた。
日本郵船はANAHDヘの譲渡で中核の海運事業に経営資源を集中させることを目指す。ANAHDはNCAを取得し、航空貨物事業の強化を図る。
(藤原秀行)