各事業本部に権限委譲で自己完結型のミドルガバナンス確立
近鉄エクスプレス(KWE)は6月18日付でグループを組織横断的に統括していくコーポレート部門を新設する。
グローバルフォワーダーとしてスピーディーでダイナミックな事業展開を推進するために各本部への権限委譲および自己完結型機能の強化を図る一方、グループ全体の戦略・活動推進とコンプライアンス徹底、リスク管理体制の強化を担うコーポレート部門を設置。ミドルガバナンスの確立とチェック・アンド・バランスを保持する。5月10日に開いた物流専門メディア向け決算説明会で明らかにした。
新設されるコーポレート部門は
▽コーポレート・プランニング&アドミニストレーション部(CPA部。併せて同部傘下に「内部統制室」を設置)
▽コーポレート・ヒューマンリソース部(CHR部)
▽コーポレート・ファイナンス&アカウンティング部(CFA部)
▽コーポレート・インフォメーションテクノロジー部(CIT部)
▽コーポレート・セールス&マーケティング部(CSM部)
――の5セクション。
またKWEおよび国内関係会社の経営戦略の推進、営業活動の推進、事業活動の管理を行う「日本本部」を新設するほか、APLL本部を「APLL事務所」に名称変更。併せてコーポレートセールス&マーケティング部傘下のフォワーディング室を廃止して機能をCSM部に集約する。
同社は今後10年以内に売上高1兆円、世界トップ10プレーヤー入りを目指す「長期ビジョン」を踏まえ、2019~21年度にわたる新中期経営計画で「グループガバナンスの強化」「グローバル人材の育成強化」「次世代ITの企画・導入」「財務健全性の向上」を経営基盤強化の骨子に掲げる。コーポレート部門の新設はこの一環。
(鳥羽俊一)