サプライチェーン全体をカバーへ、脱炭素経営支援
温室効果ガス排出量算定・可視化サービス「Zeroboard」を手掛けるゼロボードは4月9日、双日と国分グループ本社が合弁しているベトナムの物流事業会社New Land Vietnam Japan Long An(ニューランドベトナムジャパンロンアン、NLVJLA)が、組織の温室効果ガス算定ツールとして「Zeroboard」を導入すると発表した。
併せて、NLVJLAとパートナー契約を締結し、NLVJLAの取引先企業への脱炭素経営支援で連携する。
NLVJLAは4温度帯(常温、定温、冷蔵、冷凍)の物流事業を展開し、輸送機能も備えている。食品保管から配送まで一貫した温度管理を可能とする近代的な低温物流サービスを展開している。
国内外で物流領域の脱炭素の潮流が今後さらに強まるとみて、Zeroboardを採用、まずはScope1(自社の事業活動における直接的な排出)とScope2(他社から供給された電気、熱・蒸気の使用により発生する間接的な排出)から着手し、サプライチェーン全体のScope3の算定まで行う計画。
NLVJLAは導入に際し、Zeroboardが「ISO14064-3」に準拠した検証で第三者機関が妥当性を確認していることや、ベトナム語をはじめとした多言語に対応できること、各国の排出原単位を使用できる拡張性を兼ね備えたグローバルなクラウドサービスであることを評価。サプライヤーの排出量一次データ(実績値)の収集・管理機能なども備え、Scope3の算定効率化に寄与する点も考慮したという。
ゼロボードはクラウドの提供以外にも、ベトナム語での算定支援や同社ローカルスタッフ向けのセミナーなどでの脱炭素啓発活動などでもNLVJLAとタッグを組み、脱炭素経営を包括的に支援、物流業界における脱炭素経営のモデルケースにしていきたい考えだ。
(藤原秀行)※いずれもゼロボード提供