社内規程作成支援のKiteRa、24年問題直面の運送事業者支援

社内規程作成支援のKiteRa、24年問題直面の運送事業者支援

「コーポレートガバナンステック」への進化目指す

企業の社内規程作成を支援するクラウドサービスを手掛けるスタートアップのKiteRa(キテラ)は4月16日、東京都内の本社で新戦略ビジョンのメディア向け説明会を開催した。

植松隆史CEO(最高経営責任者)は、企業の社内規程作成に加え、コーポレートガバナンスが機能し、適正かつ安定的に経営ができるよう先進技術を駆使してサポートする「コーポレートガバナンステック企業」に進化していくことを目指す方針を表明した。

その一環として、日本政策金融公庫、あおぞら企業投資、静岡銀行、みずほキャピタル、三井住友銀行の5社から総額約10億円の資金調達を実施したことを発表した。調達した資金はクラウドサービスの強化とコーポレートガバナンステック企業構想の実現に充てる。

植松CEOはまた、「2024年問題」に直面している運送事業者のサポートに注力していく方針を表明。具体的には、PCや個別のメールアドレスを持たない現業部門のトラックドライバーらがスマートフォンから自社の社内規程を随時確認できるようシステム環境構築を支援していることなどを明らかにした。

植松CEOは「トラック運送業や製造業など、自分のデスクがなかったりパソコンを持っていなかったりするケースがあるので、そういった現業の方々もきちんとアクセスしやすくする機能は今後も随時提供していきたい」と語った。


植松CEO

KiteRaは社内規程管理クラウドの企業向けサービス「KiteRa Biz(キテラビズ)」と、社会保険労務士(社労士)向けサービス「KiteRa Pro(キテラプロ)」を展開。今年3月時点で両サービスの導入社数は2200を超えており、順調に利用企業を広げている。

植松CEOは、コンプライアンス(法令順守)違反による倒産が2023年は前年比2割強増え
342件に達したとの帝国データバンクの調査結果を引用し、コーポレートガバナンスの必要性がますます高まっていると分析。

「ガバナンスの強化は積極的な企業投資を実現するために重要」と意義を強調し、AIを活用してマニュアルや議事録の作成、経営の意思決定支援といった領域も手掛けていくことに意欲をのぞかせた。

ガバナンステックに向けた第1弾として、J-SOX(内部統制報告制度)に関する構築・運用・監査の業務効率化を後押しするサービスを2024年中に開始する考えを明らかにした。企業が内部規程を変更した場合、業務記述書などJ-SOX推進に必要な書類に影響する部分をAIが自動的に修正、整合性を取れるようにするシステムなどを念頭に置いている。

今後はガバナンステックのサービス内容拡充へ外部の監査法人などと連携していくことにも含みを持たせた。植松CEOはガバナンステックの第1弾のサービスについて、初年度に100社程度の採用を目指したいとの意向を語った。

(藤原秀行)

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