関電やダイヘンなど日米5社、EVへのワイヤレス給電実用化へ協議会を6月設置

関電やダイヘンなど日米5社、EVへのワイヤレス給電実用化へ協議会を6月設置

実証実験支援や政府への規制緩和要望など想定、普及後押し図る

関西電力、ダイヘン、シナネン、三菱総合研究所、米マサチューセッツ工科大学発のスタートアップWiTricity(ワイトリシティ)の5社は4月17日、EV(電気自動車)の普及拡大に向け、ワイヤレス給電を実用化させるための組織「EVワイヤレス給電協議会」を6月に設立すると発表した。

EVワイヤレス給電技術は道路の表面に設置した送電装置とEVに搭載した受電装置の間で、電源ケーブルを使わずに電力を送り込む。

プラグの挿抜の手間を解消できるためEVユーザーの利便性を高められる上、停車中の充電に加えて走行中でも給電できるようにし、EVと電力系統の常時接続を可能とすることにより、再生可能エネルギーの最大活用や電力需給バランス調整にも役立つと期待が高まっている。

ワイヤレス給電を社会インフラとするためには、産官学が協力して制度化・標準化・事業化に資する各種検討に取り組んでいく必要があると判断、5社で連携することにした。

協議会は今後、導入普及のシナリオとロードマップの策定・提言、実用化・普及に向けた実証実験の支援、設置や運用に関するガイドライン、政府への規制緩和の要望、給電ネットワーク化に必要な規格・仕様の検討(充放電器、システム、認証・課金など)といった事項に協力して取り組む予定。


東京大学や千葉県柏市、千葉大学、ブリヂストン、日本精工などが昨年10月、国内で初めて行った、公道を走行中のEVにワイヤレスで自動的に給電できる技術の実証実験の様子

(藤原秀行)

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