法定作業を現場の判断で一部省略、4件確認
住友重機械工業と米フォークリフト大手ハイスター・エールの合弁会社、住友ナコフォークリフトは4月26日、グループの住友ナコフォークリフト販売の国内営業所で、労働安全衛生法や労働安全衛生規則が定めているフォークリフトの年1回の特定自主検査に関し、不正が判明したと発表した。
定期自主検査指針に沿った検査を行っていなかったという。同社は厚生労働省に報告するとともに、他にも同様の不正がないか調査を進めており、その結果を基に再発防止策を講じる。
住友ナコは「お客様をはじめ、関係各位に多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。今後はこのような事態が発生することのないよう、品質管理体制の強化を図るとともに、再発防止に努めてまいります」と謝罪した。
住友ナコによると、2017~19年と21年に計4件、フォークリフト2台の必要な検査を怠っていた。具体的には、制動装置の検査のうち、定期自主検査指針で示されているブレーキ内部の検査で、ブレーキドラムを外して検査すべきところを、現場スタッフが自主的な判断で外さず省略していた。
(藤原秀行)