損保ジャパングループとOKI、ETC2.0搭載車の移動データ活用しトラック滞留時間可視化サービス提供開始

損保ジャパングループとOKI、ETC2.0搭載車の移動データ活用しトラック滞留時間可視化サービス提供開始

事故時の過失割合算定に活用目指し実証実験も

SOMPOリスクマネジメントと沖電気工業(OKI)は5月7日、日本の「官民ITS構想」実現に必要な交通・物流に関する社会問題の解決を目指し、4月に「ETC2.0」を搭載した車両の走行経路に関するプローブデータを活用したトラック滞留時間可視化サービスの提供を開始したと発表した。

併せて、損害保険ジャパンとSOMPOリスクマネジメント、OKIの3社は今年4~7月の間、自動車事故の事故査定業務にETC2.0プローブデータを活用、より正確かつ迅速に過失割合を算定できるかどうかを見極める実証実験を実施していることも公表した。

トラック滞留時間可視化サービスは、荷主企業や物流事業者が出入りする施設を保有する事業者に対し、施設を出入りするトラックのETC2.0車載器から取得できるデータ(走行車両の精緻な位置・軌跡など)を基に車両ごとの滞留場所と滞留時間を測定、可視化したレポートを提供。並行して、長時間滞留を招く原因などについて、専門コンサルタントがデータを分析・調査し、解決に向けた対応を支援する。

SOMPOリスクが構内事故防止などを目的とするリスクアセスメントおよびコンサルティング業務を通じて蓄積してきた知見や関係者へのヒアリング結果と、OKIの持つETC2.0プローブデータの収集・蓄積・処理に関するノウハウを組み合わせる。

また、OKIは施設を出入りする車両に限定した「ETC2.0特定プローブ情報」を取得できる事業者として、車両運行管理支援クラウドサービス「LocoMobi2.0」を展開。荷主や物流事業者の物流網における各社の固有な課題(到着・通過に時間を要する場所など)を特定することで、運送業務を一層効率化できるようサポートする。


サービス概要

実証実験の結果を生かし、3社は2025年3月までに、自動車事故の当事者の記憶に頼らない過失割合の算定システムを稼働させたい考え。


システム概要(いずれも3社提供)

3社は今後も、ETC2.0プローブデータを活用したモビリティ事業で新サービスの開発を継続して検討していく構え。

(藤原秀行)

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