介護や農業、製造業から物流などに利用拡大、海外進出も
物流などの作業現場で装着し、体への負荷を軽減するアシストスーツの開発・販売を手掛ける東京理科大学発スタートアップのイノフィスは5月16日、「マッスルスーツ」のシリーズ累計出荷台数が4月30日時点で国内外合わせて3万台を突破したと発表した。しました。
マッスルスーツは電力を使用せず、空気圧で稼働する人工筋肉が動作を補助する装着型のアシストスーツ。人を抱え上げるような介助作業、重い物を持ち上げる運搬作業、中腰姿勢を保つ収穫作業など、介護、農業、製造業といった分野を中心に導入が進んできたアシストスーツは、現在さらに、物流、建設、林業、漁業などの分野へ導入が拡大している。
拡大の背景には、超少子高齢化による労働力不足の深刻化があるほか、当初導入前の評価検証(テスト導入)だった企業が本格導入に踏み切ったことを受けた、複数台一括導入ケースが増加したことも起因しているとみている。
現在は6種類のモデルを展開し、現場のニーズに応じた利用方法などの提案を行っている。
2020年に本格始動した海外進出もアジア・EU(欧州連合)諸国への販売網を重点的に開拓し、今年4月現在、日本を含む20カ国・地域で販売している。今後も引き続き、海外への販売網を拡大していく予定。
(藤原秀行)※いずれもイノフィス提供