常石造船傘下の三井E&S造船、三井造船昭島研究所を買収

常石造船傘下の三井E&S造船、三井造船昭島研究所を買収

自動・自律運航技術の研究加速、新領域への参入機会拡大も狙う

常石造船(広島県福山市)は5月23日、グループの三井E&S造船(東京都港区台場)が、三井E&Sから船舶の受託研究を手掛ける三井造船昭島研究所(東京都昭島市)の全株式を取得、 買収したと発表した。買収額は開示していない。

常石グループはこれまで同研究所が担ってきた自動・自律運航技術研究を加速させるとともに、より幅広い水槽試験、風洞試験を実施できる体制を整え、流体設計分野の増強を図るとともに、商品開発・競争力の向上を狙う。

併せて、同研究所が強みとしている潮流水槽などを使用することで、洋上風力発電や波力発電設備の開発、船舶・海洋構造物の係留解析技術など、船舶建造以外の新たな領域への参入機会を増やせると期待している。

同研究所は1978年、大小合わせて5つの水槽施設と風洞施設を有する三井造船(現三井E&S)の研究所として発足。86年に株式会社として分社化した。


大水槽全景(常石造船提供)

(藤原秀行)

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