運搬船舶など研究
川崎汽船は6月12日、ベルギーで再生可能エネルギー製造を手掛けるTree Energy Solutions(ツリー・エナジー・ソリューションズ、TES)と、2050年の海運業界における温室効果ガス排出量ネットゼロへの移行に向け、水素とCO2を合成して製造する「e-メタン(e-NG)」の利用を目指して共同検討を開始すると発表した。
e-メタンは燃焼時にCO2を排出するが、製造時に排気ガスなどから回収したCO2を原料として用いるため、相殺して大気中のCO2は増えないとみなされる。
同じく原料の水素を水の電気分解で生成する際、再生可能エネルギー由来の電力を使用すれば、水素生成時にCO2が発生しないため、e-メタンはカーボンニュートラルなエネルギーとして期待できる。
両社は今後、TESが生産したe-メタンを船舶燃料として利用できるかどうかや、e-メタンを輸送する船舶をどのように管理・運航するかなどについて、技術的に研究。温室効果ガスの削減効果の算定などについても協議していく予定。
(藤原秀行)