6月のアジア10カ国・地域発米国向け海上コンテナ、10カ月連続プラス

6月のアジア10カ国・地域発米国向け海上コンテナ、10カ月連続プラス

米デカルト・データマイン調査、中国も15.3%増

米調査機関デカルト・データマインが7月16日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、6月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比15.8%増の169万7770TEU(20フィートコンテナ換算)だった。

昨年9月から10カ月続けて前年実績を上回った。

米国の金利高や物価上昇が消費の重しとなり、2022年の後半から前年実績を割り込んでいたが、23年後半からは米国の個人消費が堅調なことや新型コロナウイルス禍で積み上がった在庫の調整が進んでいることなどが追い風となり、貿易の復調が持続している。

全世界から米国向けの輸送量も6月は前年同月比12.9%増の233万4133TEUだった。

10カ国・地域別の6月実績を見ると、香港以外の9カ国・地域が前年実績を超えた。シェア5割強で取扱量が圧倒的に首位の中国は15.3%増の97万1711TEUで、13カ月ぶりに前年実績を超えた昨年9月から10カ月連続のプラスを記録した。

中国は不動産市況の悪化などで景気減速が深刻化しており、輸出量の増勢が続くかどうかが焦点となる。

取扱量2位の韓国は35.1%増の20万7302TEU、3位のベトナムは7.2%増の15万7360TEU、4位の台湾は8.3%増の8万5066TEUなどとなった。日本は16.0%増の3万8747TEU。

6月の主要品目別実績は、5月に続いて上位10品目の全てがプラス。トップの家具類は17.1%増、2位の機械類は18.8%増、3位のプラスチックは16.0%増などとなった。

米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の5月分は税関データが引き続き更新されていないため、公表していない。

(藤原秀行)

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