株式84.83%取得、完全子会社化目指す
SGホールディングス(HD)は7月13日、C&Fロジホールディングスに対して実施してきたTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。
全株式の84.83%に相当する分の応募があり、TOB成立の下限と設定していた66.67%を大きく上回ったった。株式の取得額は約1050億円の予定。C&Fロジは7月22日付でSGHDの特定子会社となる。
TOBの期間は6月3日から7月12日まで、1株当たり5740円で買い付ける方針を公表していた。
SGHDは今後、株式併合などを経てC&Fロジを完全子会社化する方針。C&Fロジが強みとしている低温物流と、SGHDが全国展開している宅配ネットワークなどを組み合わせ、冷凍・冷蔵食品のECにも対応できる国内屈指の低温物流網を構築、医薬品などの物流需要も掘り起こしていくことを目指す。
C&Fロジに対しては、AZ-COM丸和ホールディングスもTOBを実施したが、SGHDがホワイトナイト(第三の買収者)として登場、AZ-COM丸和を大幅に上回る価格でTOB実施を公表したことなどから、C&Fロジ経営陣はSGHDからのTOB受け入れを表明、AZ-COM丸和は撤退していた。
SGHDのTOB価格はC&Fロジの株価を大きく上回る水準となっており、想定している買収の効果を生み出すには相当の工夫が求められる。
(藤原秀行)