国家戦略特区制度活用を提言
岸田文雄首相は7月29日、首相官邸で千葉県の熊谷俊人知事らと会談した。
熊谷知事は国家戦略特区制度を活用し、成田空港を核にして国際物流や産業の機能を充実させることなどを求めた要望書を提出、実現へ支援を要請した。岸田首相は特区制度の対象範囲拡大に前向きな姿勢を示した。
岸田首相に要望書を手渡す熊谷千葉県知事(左から4人目)ら(首相官邸ホームページより引用)
要望書は成田空港に関し「国の主導により国際競争力強化に資する取り組みを進めなければ、かつて主要港湾が経験したように、グローバルハブ空港としての地位は低下し、わが国の国際競争力が損なわれることになりかねない」と危機感を表明。
迅速に取り組むべき項目として、国家戦略特区の指定エリアを現在の成田、千葉の両市から千葉県全域に広げ、規制・制度改革を促進して民間投資を呼び込むことや、国際航空貨物領域の人手不足を受けて外国人材の活用拡大を図ること、産業用地の整備・開発迅速化を進めること、同空港への道路・鉄道でのアクセスを充実・強化することなどを列挙している。
(藤原秀行)