北大やパナソニックグループ、日本データーサービスも参加、国交省が支援
DAOWORKS（ダオワークス、岐阜市）は8月5日、国土交通省 中小企業イノベーション創出推進事業「国際競争力強化に資する交通基盤づくりに向けた技術の開発・実証」分野で、「ドローンによる港湾施設の点検・維持管理の効率化と、災害時においても現状把握できる可視化の仕組みの技術開発・実証」事業が採択されたと発表した。
DAOWORKSは同事業の代表スタートアップとして、北海道大学、パナソニック アドバンストテクノロジー、日本データーサービスと連携協定を締結しており、4者でタッグを組んで同事業を推進する。
国内に2000以上存在している港湾施設の点検・維持管理は、点検作業者が現地に赴いて手作業で行っており、熟練した技術系・技能系人材の知見・ノウハウに依存しているため、大きな人的コストがかかっている。熟練した技術系・技能系人材の高齢化で人材確保も困難になりつつあり、各施設の維持管理に使える財源は限られているため、修繕工事時、災害発生時以外では十分な点検作業を行えていないのが現状。
そうした現状を踏まえ、同事業で手作業だった測量・点検・維持管理作業をワークフロー化し、ドローンでの測量により点検作業の省人化、効率化を果たす。
また、ドローンで取得した点群データを位置情報とひも付け、3次元データで可視化する仕組みを導入することにより、迅速な点検とリスク可視化を実現することを目指す。
併せて、点検作業の効率化により、より多くの港湾で平時から点検を行えるようにし、災害時に港湾の変状を現状よりも迅速に把握できる体制づくりを進めたい考え。
同事業では画像データによる遠隔点検システムの開発、3３次元データを活用した港湾の変状などのリスクや緊急性の可視化、港湾管理者の修繕計画立案などをサポートする仕組みの構築を念頭に置いている。
事業のイメージ
（右から）パナソニック アドバンストテクノロジー・水野室長、DAOWORKS・吉田社長、 北海道大学・江丸准教授、日本データーサービス・清水常務取締役
（藤原秀行）※いずれもDAOWORKS提供
