離着陸試験開始、再使用型開発へ
将来宇宙輸送システムは8月14日、地上と宇宙を往復できる再使用型ロケット「ASCA hopper(アスカ ホッパー)」の離着陸試験を開始したと発表した。
同試験は2023年11月に構想をスタート。今年1月から試験用ロケット「ASCA hopper」の開発を進めている。通常、初期段階のロケット発射試験であっても年単位の開発・試験スケジュールで進行するのが一般的というが、同社はアジャイル型で開発を進め、異例の速度で試験にこぎ着けた。
同試験の成果を踏まえ、2025年以降に小型衛星打ち上げ機「ASCA 1(アスカ ワン)」、2030年代前半に有人輸送機「ASCA 2(アスカ ツー)」の開発を目指す。
同試験では「ASCA hopper」のロケットエンジンの燃焼、機体の離着陸、再使用に必要な点検整備の3要素を確認。続く「ASCA 1」や「ASCA 2」の実機開発に先立って、再使用型ロケットの再使用性、整備性、運用性に対する課題を抽出し、再使用型ロケットの開発能力を獲得することを目的に掲げている。
(いずれも将来宇宙輸送システム提供)
(藤原秀行)