ヒューストンに5棟・12.5万㎡建設、25年8月竣工見込む
大和ハウス工業は8月27日、米国で現地法人のDaiwa House Texas(ダイワハウス・テキサス)を通じて物流施設開発に参入したと発表した。
米国の大手不動産デベロッパーTrammell Crow Company(トラメル・クロー・カンパニー)と、テキサス州ヒューストン南西部でマルチテナント型物流施設の開発プロジェクト「Blue Ridge Commerce Center(ブルーリッジコマースセンター)」に参画、このほど着工した。
平屋建ての5棟を建設し、敷地面積は37万1259㎡、延床面積・賃貸面積は12万5471㎡を計画している。竣工は2025年8月の予定。
「ブルーリッジコマースセンター」の竣工イメージ
大和ハウスグループは米国でこれまでに賃貸住宅や戸建て住宅、商業施設などの開発を展開してきた。米国事業の売上高は2023年度に5000億円を超え、24年度は6511億円を計画している。
初めて着手する物流施設は世界最大規模の医療研究施設「TexasMedical Center(テキサスメディカルセンター)」から約20km、ヒューストン中心部から約34kmに立地し、ヒューストン内の主要産業道路の環状道路に近接。空路、陸路、海路のいずれの拠点にもアクセスが良い場所に位置している。
今後も米国をはじめ、ASEAN(東南アジア諸国連合)地域でも事業施設開発を加速させていく構え。
米国のプロジェクトはヘルスケアや石油・エネルギー、飲食料品、消費財、製造業、物流業などのテナント企業の入居を想定。環境面では、全5棟で「LEED Certified」を取得する予定で、うち1棟は太陽光発電設備の設置と自家消費により、テナント企業の脱炭素化を後押しする。
ヒューストンは人口増加に伴うEC需要の拡大や、過去3年間のヒューストン港湾の取扱貨物量増加で物流施設の空室率が21年の8.0%から24年には4.5%まで低下、供給不足の状況が続いており、今後も安定した物流施設需要が続くと見込まれている。
5棟の配置図
位置図(いずれも大和ハウス工業提供)
■プロジェクト概要
名称:「Blue Ridge Commerce Center(ブルーリッジコマースセンター)」
所在地:
テキサス州フォートベンド郡ヒューストン都市圏、マクハードロード・フォートベンドパークウェイ北西部
Northwest corner of McHard Rd and Fort Bend Parkway, Houston, Fort Bend County, Texas
交通:ヒューストン中心部から約34 km、「バーバーズ・カット・ターミナル」から約58km、「ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル国際空港」から約67km
敷地面積:371,259㎡
総延床面積・総賃貸面積:125,471㎡(計5棟)
ビルディング1
延床面積・賃貸面積:23,875㎡ 高さ:10.97m
ビルディング2
延床面積・賃貸面積:14,643㎡ 高さ:9.75m
ビルディング3
延床面積・賃貸面積:14,299㎡ 高さ:8.53m
ビルディング4
延床面積・賃貸面積:32,613㎡ 高さ:10.97m
ビルディング5
延床面積・賃貸面積:40,041㎡ 高さ:10.97m
構造・階数:鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、平屋建て
建物用途:マルチテナント型物流施設
事業主:Blue Ridge Commerce Center West LLC(出資比率非公表)
設計:Seeberger Architecture
施工:E.E. Reed Construction(本体建屋工事)・Linco Construction Co. (公共工事)
着工:2024年8月12日(米国時間)
竣工:2025年8月上旬 (予定)
入居:2025年9月中旬 (予定)
事業費:非公表
(藤原秀行)