AIが最適な事業者を自動推奨、リードタイム最大99%削減可能と試算
ミスミグループ本社は9月24日、製造業向けにさまざまな機械の加工部品をインターネットで発注、迅速に調達できる新サービス「meviy(メビー) マーケットプレイス」を同日開始したと発表した。
設計データをアップロードすると、AIがユーザーの希望する製品の要件から最適な製造事業者を自動的に推奨する。加工部品の発注はオンラインで済ませることが可能。専用のチャットツールを使い、製品の仕様に関するすり合わせを従来の電話やファクス、メールよりも発注側と受注側が容易に行えるようにしている。
同社は製造業の加工部品調達をデジタル化して現場の生産性を高められるようサポート、サプライチェーンの運営効率化にも貢献したい考えだ。
取り扱う機械加工部品のイメージ(ミスミグループ本社提供)
「meviy マーケットプレイス」の画面イメージ(ミスミグループ本社提供)
同社は2016年、特注の機械部品を発注できるオンラインサービス「meviy」を開始。3Dの部品設計データをアップロードすればAIが過去に手掛けた注文のデータと自動的に比較し、価格や納期を即時に回答しており、累計のユーザーは17万、アップロードされたデータは3000万件に到達した。機械部品の図面データ管理などの機能も備えている。
調達する部品のニーズ多様化を考慮し、meviyマーケットプレイスは取り扱う範囲を切削加工や溶接加工などからさらに拡大、3Dプリントや射出成形などより多様な加工に対応できるようにしている。見積もりの回答は最短15分で、早ければ受注当日に加工部品を発送する。契約書作成などもデジタル化している。
今後は製缶や架台、鋳造といったリクエストにも応えられるようにしていく予定。
「meviy マーケットプレイス」の概要と効果のイメージ(ミスミグループ本社資料より引用)
東京都内の本社で同日、記者会見した同社の吉田光伸常務執行役員ID企業体社長はmeviy活用による調達業務の大幅な効率化で「製造業、ものづくり産業に“時間価値”を提供していく。新サービスは製造業のセレクトショップになることを目指していきたい」と強調。
同社の浅野智弘meviy推進本部プラットフォーム事業統括チーフディレクターは、製造業が最適な調達先の選定から実際の商談まで全体で約480時間要していたものが、新サービスを使うことで約30分まで最大99%短縮可能との試算を紹介。「調達までのリードタイムを大幅に減らせる」と自信をのぞかせた。
会見する吉田氏(上)と浅野氏
(藤原秀行)