訪日客の快適な旅行実現へ生成AI活用した観光案内サービス実験を羽田空港で開始

訪日客の快適な旅行実現へ生成AI活用した観光案内サービス実験を羽田空港で開始

ヤマトHDとスタートアップ、施設スタッフの業務負荷軽減も目指す

大規模言語モデルなどのAI技術を用いたサービス開発を手掛けるSpiral.AIとヤマトホールディングス(HD)の両社は11月12日、多言語に対応した生成AIキャラクターを活用し、訪日観光客の快適な旅行の実現と施設スタッフの業務負荷軽減を検証する実証実験を東京の羽田空港で同日、開始したと発表した。


実証実験のイメージ

ヤマトHDは昨年9月、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)のファンドを通じてSpiral.AIに出資、協力関係にある。

訪日観光客の多くは日本語が理解できず「言語の壁」を感じることで、観光体験の満足度低下につながっているほか、空港内の施設や観光スポットなどでは、受付や案内を多言語で対応する必要があることを踏まえ、生成AIキャラクターを駆使して課題解決を目指すことにした。

具体的には、英語や中国語など多言語に対応した生成AI技術を用いた独自の対話が可能なキャラクター「ケンゾウ」を表示するサイネージ(電子看板)を使い、羽田空港の施設案内や鉄道の利用案内、宅急便の発送・手荷物の一時預かりサービスの案内などを実施。生成AIキャラクターの活用が与えるマーケティング指標への効果測定も行う。


サイネージのイメージ(いずれも両社提供)

実証期間は12月8日までの約1カ月間。ヤマト運輸の羽田空港第2旅客ターミナル国際線手荷物カウンターと3旅客ターミナル国際線手荷物カウンターにサイネージを設ける。

(藤原秀行)

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