先進運転支援システム(ADAS)向けに提供開始
自動運転など向けに高精度の3次元地図データを提供しているダイナミックマッププラットフォームは11月2日、欧州16カ国の高精度3次元地図データ(HDマップ)を新たに整備し、高速道路と幹線道路で合わせて約27万kmのデータ提供を開始したと発表した。
先進運転支援システム(ADAS)や自動運転技術に高精度地図ソリューションを提供している同社にとって、今回の取り組みは重要なマイルストーンになると見込む。
高精度3次元地図データ(HDマップ)の欧州におけるカバレッジ(ダイナミックマッププラットフォーム提供)
欧州HDマップはオーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国が対象。
日本・北米・韓国での開発実績を基に、安全で快適なハンズフリー運転システムの開発に必要な要件を備え、複数の大手自動車メーカーと積極的に協力しながら、システムへのシームレスな統合を進めている。
同社のHDマップは15cmという絶対精度で整備しており、その道路実測データと多様な地図機能は、確実な道路モデリングと分析を可能にし、レベル2以上のADASで重要な役割を果たすという。
数百の道路の特徴を正確に識別してマッピングし、停止線や道路標識など現実世界に存在する目視可能な要素の「実在地物」と、車線中心線など現実世界に存在しない仮想の要素「仮想地物」の両方の道路要素を盛り込み、安全で快適なハンズフリー運転の実現を後押しする。
(藤原秀行)