ドローンの飲酒時操縦を禁止した改正航空法が成立、今秋にも施行へ

ドローンの飲酒時操縦を禁止した改正航空法が成立、今秋にも施行へ

飛行前の機体点検義務化、急降下などの危険行為がアウトに

ドローン(小型無人機)の安全対策を強化した改正航空法が6月13日、衆院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。

飲酒などの影響で正常に操縦できない恐れがある状態でドローンを操縦することを禁止し、違反した場合は1 年以下の懲役か30万円以下の罰金を科すほか、事故を防ぐため飛行前の機体点検を義務化した。今秋にも施行される見込み。

改正法は重量が200グラム以上の機体を対象として、操縦者の飲酒のほか、危険な飛行も禁じた。どの程度の飲酒から禁止対象となるのかや、具体的にどのような飛行を危険とみなすか、どのような飛行前点検を義務付けるかについては今後、政省令で詳細を定める予定。具体的には急降下や必要以上の騒音発生などが禁止対象となる方向だ。

さらに、墜落や建築物との接触といった事故が発生した際、航空分野を所管する国土交通省が操縦者らに事故発生時の状況を聞き取り調査したり、関係先に立ち入り検査したりできる規定を新設。国による安全管理体制を拡充した。

ドローン関連以外の項目としては、パイロットが飲酒して飛行機を操縦した場合の罰則を従来の「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」から「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」に引き上げた。国産の航空機メーカーが機体の不具合に関する情報を収集、国交省に報告する制度の創設なども盛り込んだ。

(藤原秀行)

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