~内航と造船・舶用が連携して取り組む技術開発・実証事業への支援を決定~
国土交通省は、内航事業者が造船・舶用事業者と連携し、DXやGXといった社会の変容や船員の高齢化といった諸課題に対応しつつ、新たな社会ニーズに貢献できる技術開発・実証事業を支援する『NX補助金』による補助事業(3件)を新たに採択しました。
国民生活や経済活動を支える基幹輸送インフラである内航海運業は、物流革新や洋上風力産業への参画といった新たな社会ニーズに取り組んでいくことが期待されています。一方、足元では人口減少に伴う人手不足や、脆弱な事業基盤といった諸課題が指摘されており、これらに対応することができる強い内航への変革(NX)が必要です。
こうした背景を踏まえ、国土交通省は令和6年度に新たに『NX補助金』(内航変革促進技術開発費補助金)を創設し、令和6年11月11日~同年11月29日まで補助事業の3次募集を行いました。外部有識者による事業内容の審査を経て、このたび、3件の補助事業を新たに採択しましたのでお知らせします。
『NX補助金』(内航変革促進技術開発費補助金)採択事業一覧
<物流革新DX>(1件)
提案事業者 (共同提案事業者) |
事業の名称 |
日本郵船(株) (京浜ドック(株)、内海曳船(株)) |
船舶定点保持装置(※1)の曳船向け技術開発 |
<物流革新GX>(2件)
提案事業者 (共同提案事業者) |
事業の名称 |
新日本海フェリー(株) (三菱造船(株)) |
ペロブスカイト太陽電池(※2)を船舶に搭載するための技術開発 |
旭洋造船(株) ((株)三輪) | アンチローリングタンク(ART)(※3)とシステム操船による省エネ運航ならびに船員負荷軽減のための技術開発 |
(※1)風や潮流等の自然の力を相殺して、船舶の位置を保持する装置
(※2)折り曲げやゆがみに強く、軽量化が可能な次世代型太陽電池
(※3)タンク内を水等の液体が移動することで、船舶の横揺れを減少させる装置
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